とある光景を目にした時、何かの衝動を感じた。
それは一面に咲く朝顔の咲群だった。
朝顔と言えば、夏の風物詩の思いがあったからか…
咲いている場所が、幹線道路の防音壁だったからだろうか…
それとも、永延と続く都市の風景に突如現れたからか…
イヤイヤ、そのどれでもない何とも言えぬ、見えない何かに引き寄せられるような感覚。。。
何が人々を特定のものへとひきつけるのだろうか。
花や顔、光や音、あるいは風景の美しさに惹きつけられることに理由などないと思う。
場合によっては必ずしも見た目の美しくないもの、たとえば風化しているの寺院などにさえ惹かれることはある。
その場所、その物はなぜ語りかけるのか。
語るという表現は相応しいとは言い難いけれど、そう感じさせるものとは、いったい何なのか。
建築を創ることを目指している自分にとって、考えれば考えるほどにあらゆるものに制約され、制度やルールの雁字搦めにあっていく。
そんな無力感や浮遊感よりも、感動の起爆剤は、身体の内部から完全にエネルギーがスパークしていく様な気がする。
…後あと調べてみたところ、この朝顔はオーシャンブルーという亜熱帯から熱帯地方に広く分布するノアサガオの栽培品種で、晩秋まで花を咲かせるとのこと。