謹賀新年 | 石穿
「日々コツコツと鍛練せよ」、「継続は力なり」と言うよりも、
「水滴も石穿つ」のほうが情景が目に浮かび、心に残ります。
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縄鋸木断、水滴石穿。学道者須加力索
水到渠成、瓜熟蒂落。得道者一任天機
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"長い時間をかければ、縄でも木を切る事が出来るし、落ちてくる水滴で石が凹む"
"このように、道理を学ぶものはみな、努力を続けるべきである"
"水が流れれば溝が出来、ウリは熟せばへたが落ちる"
"このように、道を求める人は、機が熟すのを待つべきである"
日々、心に刻むことで自分の中の硬い殻が破れて、一皮剥けるといいな、なんてふと思わせる言葉です。
「水滴石穿」は1世紀に班固が作成した歴史書である、「漢書」が出典です。
良い意味もあれば、悪い意味もあります。
個人の観点からするとコツコツ積み重ねることになりますが、
全体の観点でみるとわずかな水滴が大きな波紋を引き起こす意味にもなります。
出典の『漢書』で有名どころというと、
地理志で「楽浪海中に倭人あり」という日本に関する最古の記録が残されています。
磨穿鉄硯の熱意をもって時間を有意義に使い、水滴穿石の精神で取り組んでいきたい…。
自分に甘いですが、引き締めるところはしっかり引き締めていけるように…。
「考えているだけで行動しない」という選択よりも現状打破という意味では、
可能性はグッと高まるということです。
"水滴石穿"の如く、「小さなことからコツコツと」持続することで、
少しずつでも確実に積み上げることができ、
必ず何かの変化を生む。
怠らずに根気よくたゆまぬ努力をし続ける年にしたいと思います。
今年も兎にも角にもお付き合いを、心よりお願い致します。
令和癸卯