雨が降る。
しかし、黒くはない。
66年前、広島に黒い雨が降った。
自分はそれを放射能が混じった雨だと思っていた。
ケド、黒いという意味は、決して放射能だけではなく、
爆発の衝撃によって、巻き上げられた塵や埃や爆災による煙や灰などが、
空気中で雨に混じって地上に降ったということだそうだ。
実際に、1991年の湾岸戦争においても黒い雨が観測されているそう。
1945年8月6日、広島市上空には南からの風が吹いて、
キノコ雲は徐々に北北西へ移動しやがて崩壊、日本海方面へ流れた。
このため市北西部の南北19キロメートル×東西11キロメートルの楕円形の領域において黒い雨が1時間以上強く降り、
黒い雨の他、広範囲に放射性の黒い灰状の粉塵が6日15時頃まで降り、郊外にまで広範に放射能汚染をもたらしていたことが判明しているそうだ。
地上600m付近で炸裂した原爆によって、
「原爆雲」「衝撃塵」「火炎煙」を形成。
衝撃塵の全量は推定3.80×103トン。
火の玉に伴う輻射熱は火炎煙として1.55×105 トンが放出。
原爆雲からの粒子は、雨となって一部が爆心から北西方向に落下。
原爆雲から落下した放射能密度の最大は、約1,600mCi /m2 であり、
照射線量率に換算して12.7R/h。
衝撃塵では、最大が24Na で約450μCi /m2 であり、照射線量率で23mR/h 。
火災煙では、最大が約150μCi/m2 で線量率に換算して、8mR/h 。
01.原爆雲から塵および雨としての落下した放射性物質
02.衝撃塵から塵として落下した放射性物質
03.衝撃塵から雨として落下した放射性物質
04.火災煙から塵として落下した放射性物質
05.火災煙から雨として落下した放射性物質
参照:広島原爆の黒い雨による残留放射能と被ばく線量 / 放射線医学総合研究所