ボクがまだ大学生の頃。
本格的に設計の講義が始まった時だった。
初めて手にした専門誌「住宅特集」という雑誌の表紙を見て、
衝撃を受けたコトを今でも鮮明に覚えている。
そんな記憶を胸に見てきた。
山の中に広大に開かれた団地の一角。
開発団地ながら空き地が多く、
荒地が広がっている。
そんな中、木木の隙間から異様な物体が顔を覗せる。
斜面にへばりつくように、半分地下に埋めた住居空間。
北向きという特殊解は、
強いコントラストを醸し出していた。
建物のデザインより土地選択の方がより大事だということを実感。
竣工当時は木木は低かったろうケド、
現在は傾斜する屋根に覆いかぶさっている。
秘密基地と言った様相を呈していた。